網船(本船)、灯船(探索船)、運搬船など計5〜7隻の船団に15〜40名の乗組員がそれぞれ乗船して操業する。夕方、その日の天気や海面温度などをもとに漁場を選定し、漁場に到着後は魚群探知機により魚を探索し、魚群を確認したら灯船により魚を一箇所に集めていく。魚群が集まり安定してきたら、周囲を網船(本船)により100mくらいの円形状に網を打ち回して包囲し、網の底の部分を絞って袋状にするが、この絞る動作と形状から巾着とも呼ばれ、その後、網の端を船上に引き上げながら囲みを縮めてたぐり寄せ、最後にタモ網で魚をすくって運搬船に水揚げする。明朝の帰港までに、この行程を1〜3回くらい行う。
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船は9トン型と14トン型があり、1隻5人前後が乗り組み、夜明け前に出漁して漁場に到着後、日の出とともに操業が開始される。まず、ロープを海に投下し、次に袋状になった網、ロープの順に海面に菱形を形成するように下ろしながら最初に投下したロープを拾い、潮流を受ける方向に網を曳き、1時間ほど曳いた後、船に漁獲物を揚げて再び投網し、網を曳きながら漁獲物を選別、箱詰めする作業を1日約7〜8回行って夕方に帰港する。
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船体60〜90トンの2隻(1統)の船で各船8名前後が乗り組み、交互に片方の長さ約1,200mのロープと網を打ち、500mくらいの間隔で併走して海底の魚を漁獲する。2時間くらい網を曳いてから片船に揚げ、漁獲物を選別、箱詰めする作業を各船交互に1日4回程度行われる。操業日数は漁場の位置により異なり、出漁から2日から1週間前後操業して帰港する。
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水深30m以浅の魚道(魚の通り道)に網(垣網)を張り、端口→運動場→登網→箱網から魚取り(落とし網)へと魚を誘導する構造により漁獲する。操業は「網起こし」といわれる、箱網の底網を揚げながら魚を魚取りへ追い込み作業を行い、入った魚はタモ網ですくい水揚げする。船は網起こしと漁獲物を運搬する大型船2隻、網起こしだけの小型の船1隻での操業が一般的で、日の出前と夕暮れ前の各2時間くらい行い、帰港後、漁獲物を選別、箱詰めして市場に出荷する。
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